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ワット数切り替え [音楽(機材関連)]

あれはどう考えてもパワハラだろうなぁ。lucaです。こんにちは。耐えかねて辞めちゃわないか心配。


自宅でも大型アンプを爆音で鳴らしたいという願望はギタリストなら誰にでもあると思うのだが、実際にそれをやろうとすると日本の住宅事情のせいで色んな所から苦情が殺到するのは必至だ。その為に小音量で演奏するなり、家は家用のアンプと割り切って小型アンプを用意するなり、どうしても真空管アンプをドライブさせた時の質感が欲しければアッテネーターを用意したりと、試行錯誤しなくてはならない。

さて、先日博士の所で「出力ワット数を無段階で切り替える」というような話題になったのだが、部屋に置いてあるアンプがまさにそのタイプなので、せっかくだから実験してみました。

Wattage test 4.jpgもう5〜6年は使っているだろうか、VOXのAD30VT-XLというアンプだ。プリ部はデジタルモデリングで、パワー部に12AX7管を用いてパワーアンプ本来の働きを再現するという仕組みのアンプだ。

でもこれなんていう種類のアンプなんだろうね?勿論フルチューブではないし,かと言ってプリ部は完全デジタルなのでプリチューブでもない。パワー部のみチューブ構造というアンプもあまり聞かないが、そもそもこれは普通プリ部に用いられる12AX7を使ってるから、モノホンのチューブパワーアンプというわけでもない。よくわかんね(笑)とりあえずハイブリッドアンプという事で片付けておきましょう。

最近の大型アンプには「パワー部での出力調整機能」がついている物も多いが、例えば100Wを50Wに切り替えたりなどできる。これの何がいいかというと、普通100Wをフルドライブさせたらとんでもない音量になってしまう。けど真空管アンプはボリュームを上げてしっかりドライブさせてやった方がいい音になる事が多いので、どうしてもボリューム系統は上げたい。けどアホみたいな大音量になってしまう。このジレンマを解消する為にワット数を下げるわけです。フルドライブさせても100Wと50Wなら後者の方が最終的な出音は小さくなるので、自宅でも小音量で迫力のある音を出したいってな時に便利なコントロールだという考え方も出来る。まぁフルチューブアンプの50Wも相当な大きさになるだろうけど…。勿論両者のサウンドの違いもあるので、それを狙って使う人もいるでしょう。

Wattage test 3.jpgさて、俺の使っているAD30VT-XLにもワット数をコントロールする為の機能がついています。しかも無段階調整が可能。説明書を無くしたので最小値がよくわからないのだが、MINまで回しきっても音は出るので、おそらく1Wとか0.5Wとかそれくらいまで下がるんだと思います。

これを普段はツマミの真ん中らへん、およそ15W出力の位置にして弾いているわけですが、これを30W出力にした上で、15W出力時と同じ音量になるようにVOLUMEやMASTERを調整してやった場合、両者の出音にどんな違いがあるか調べようというのが今回の最大の目的です。

実験方法は簡単。まずGT-100をクリーン設定にしたアンプに繋ぎ、それをマイク録りします。わざわざGT-100を用意する事もなかったかもしれないが、普段使っている音の方が少なくとも俺には違いがわかりそうなので。

Wattage test 1.jpgまずは30W出力時のコントロールの説明をしておこうと思うのだが、その前に左から右に向かってGAIN、VOLUME、TREBLE、MIDDLE、BASS、EFFECTS、MASTERとなっている。

GAINはGT-100をバイパスした時のリアハムで歪まないよう、9時位置くらいに調整。EQはほぼフラット。EFFECTSはリバーブが選択されているけど、結果判断の邪魔になるのでOFF状態にしてある。普段は15W出力で使っているのだが、ツマミ位置そのままで30W出力にしちゃうと自分でも嫌になるくらいうるさかったので、VOLUMEとMASTERはだいぶ下げ目。これでも普段より出音はデカいです。

Wattage test 2.jpgお次は15W出力時のコントロール。これがだいたい普段と同じ感じになっているが、VOLUMEとMASTERは30W出力時と比べて上げてある。特にMASTERは9時位置だったのを3時位置までアップ。言い換えれば15Wと30Wの出力差を補おうとすると、MASTERはこれくらい持ち上げなければならないという事だ。

ちなみにVOLUMEを上げちゃうと「純粋にパワーアンプ出力ワットによる音色の違い」に差が出てしまうかもしれないと懸念したが、MASTERだけでの音量コントロールがどうしても出来なかったので、ここでの調整も施してある。けどGT-100バイパス時の出音にほとんど違いはなかったので大丈夫でしょう。

というわけで、両出力時の調整も完了しました。ほんとはもっと小ワット数での結果も試したかったのだが、それ以下にしちゃうと出音の大きさがついてこられず、無理にボリューム関係をフルテンとかにすると音自体がまったく変わっちゃったので、今回はやりませんでした。

では実験結果に移ります。まぁまずは聞いてみておくれ。ちなみに使用ギターはDellinger、GT-100内のプリアンプはHiGAIN STACKをTREBLE BOOSTでブースとさせたいつもの音です。


・30W出力




・15W出力




はい、いかがでしたでしょうか。個人的には予想した通りの結果にはなったのだが、主に高域の出方が違うのがわかる?モニター環境によって聞こえ方は違うだろうが、少なくとも俺のヘッドフォンでは30W出力の方が高音のキレがまるで違う。逆に15W出力の場合はその高域が抑制された分、聴感上ではミドルにピークがあるように聴こえないだろうか。これが出力を切り替えた際の出音の違いで一番顕著な部分なんだと思う。もちろんイコライジングを変えたり、後で編集したりという作業は一切行っていない。

先ほど「大型アンプでワット数を切り替えた際の音色変化を狙って使う」というような事も書いたが、それがまさにこれなんです。同一アンプで出力ワット数を下げた場合、ハイの出方とそれによるミドルの聴こえ方が変わってくるという性質が基本的にどんなアンプでも当てはまると思う。

これを利用してプロのレコーディング現場でも敢えて5W程度の小出力真空管アンプを使って、ギュッと密度の詰まった音を狙ったりもするし、基本的に100Wアンプのラインナップが多いMarshall製のアンプを使うイングヴェイでも、ず〜っと50W出力のモデルにこだわって使い続けているのもそんな理由なんじゃないでしょうか。特にイングヴェイなんて基本的に超爆音、しかもストラトなわけだから、仮に100W出力のアンプを使ったら高音がさらにギャリギャリしすぎてとんでもない事になるんじゃなかろうか。

今回の実験では純粋に音量が変わるという点に於いては当然の結果となった。しかもMASTERツマミの位置を見ればわかるように結構なレベルで。しかしそれ以上に音質の変化も見逃せないポイントであり、単純に音量を落とすのが目的であれば、音質変化が生じる為になかなか望み通りとは行かない部分があるかもしれない。

そうなった時にきっとアッテネーターの出番なんだろうね。使った事はないからよくわからないけど、今回はアンプ内で出力を落とした事で音質変化が生まれたが、アッテネーターであれば音作りが終わった後で出力をコントロールするわけだから、アッテネーター部での音質変化も多少あるであろう事を差し引いても、音質変化を極力少なくし且つ音量も落とすという目的では今回の主題であった「出力ワット数切り替え」よりも向いてるのではなかろうかと思う。

本題とは逸れてしまうのだが、普段のサウンドをアンプで出してマイク録りしてみた事だし、それならばとその音をGT-100から直にライン録りした場合はどうなるのかってのも試してみました。サウンドの核となる分のパラメーターは変えず、OUTPUT SELECTを「SMALL AMP」から「LINE/PHONES」に変更して、SP TYPEは「ORIGIN」、MIC TYPEは「DYN57」といういつも通りの設定です。

・LINE OUT




ダメだ、話にならん!!


最近のマルチエフェクターは接続先の環境を選択できる機能がついているが、だからと言って家でヘッドフォンで作った音をスタジオで鳴らしたらまったく別物の音になったなんて事があると思う。これはその現象を如実に示している恒例ではなかろうか。

実際問題、ライン出しの音とマイク録りの音を比べると高域が圧倒的に足りない。それで「じゃあTREBLEをもっと上げよう。よし、これで完璧!」なんてスタジオに行くと、これまでのサンプルを振り返ればわかる通り、使い物にならないくらい高音が痛すぎる音になると思うんだよね。

この辺が初心者(と言えるほど俺もうまくないわけですが)が陥りやすい罠。アマチュアのライブを観に行って「音作りが下手だな〜」と思うバンドのギタリストって、大体が「高音出すぎ」だったり「歪みすぎ」だったりする場合が多く、きっと家で作って満足しちゃったサウンドをそのまま使ってるんだろうなとすぐにわかる。便利なはずのOUTPUT SELECT機能を過信しすぎたが故に起こってしまう大問題の一つだ。

だからこそアンプで音を出した状態での音作りは絶対にやるべきである。今回はアンプから出したサウンドをベースにしたとは言え、所詮は30W出力。これをそのままスタジオやライブハウスのJC-120で使ったら誰もが今予想しているであろうトンデモサウンドになるでしょう。けどライン出しのサウンドよりかは随分マシだし、わざわざ家用と外用のパッチを作らなくても、各環境の特性をわかっていれば現場で手直しをする事も容易にはなる。GT-100なんかはそれを見越して全てのパッチに最終段で作用するEQなんかもついてるし、他の機種でもあったりするでしょ。せっかく搭載されている便利な機能をフルで使いきり、さらに家のアンプ、ヘッドフォン、外のアンプでの出音の違いをしっかりと把握する事が各環境でのサウンド差をなくす最良かつ最善の方法なのではないでしょうか。
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コメント 6

haku

これは面白い比較ですね♪
15wと30wでも結構違うもんなんですね
そしてline直の音って、本当にテンション上がらないですよね ^^;
by haku (2013-06-23 16:12) 

ginchanx_5150

シームレスでなくて無段階でしたねf^^
このアンプはToneLab同様、
バルブ・リアクター技術を使ったヤツなんですね♪
最近私も小型のアンプもあれこれいじくってます^^
30Wと15Wどちらもいい音ですが、
確かに同じ設定のGT-100はいまいちですね。
同じような音にするためにlucaさんなら、
GT-100のプリをいじりますか?それともEQ?キャビ?
全部??
by ginchanx_5150 (2013-06-23 20:40) 

ハードロック芸人

僕には、全然違いがわからなかったです。ただ、lucaくんのリフの刻みっぷりは超かっこいいね。ロックだよ。僕、lucaくん音源、結構聴いてるからわかるんだけど、どんどん上手になってる。
by ハードロック芸人 (2013-06-23 22:47) 

luca

>hakuさん
この音はアンプから出す事を前提に作ってあったので
いくらOUTPUT SELECTを変えてもさすがにそのままLINEでも
使える音ってわけにはいかなかったです。
そういう意味でも外での音作りをする際の参考にはなりました。

>ginchanx_5150さん
元々TONELAB LEはこれのバルブ・リアクター技術に惚れて
買った物だったんですよ。
真空管一本でそんな変わるかって感じでしたがどちらも大正解でした!
未だにGT-100購入後、外で音を出した事がないのですが
もし今のパッチをそのまま使うとしたらPREAMP内のEQか
マスター段でかかるグローバルEQで調整すると思います。
でもなんだかんだで全部見直しちゃいそうですけどね(笑)

>ハードロック芸人さん
自分ではまったく自覚がないのですが、達人である兄さんに
そう言ってもらえるって事は多少なりとも上達はしてるのでしょう。
でなきゃ今頃挫折して辞めてそうです(笑)
確かに昔の音源は音作りだったり技術だったりで
稚拙な面が結構あったりしますから、成長度合いを知る
いい材料にはなってると思います。
by luca (2013-06-24 16:20) 

ギターオタク。

Ж 数年前に観た高音キンキンのストラト使い思い出したわ
確かに家ではEQで結構ハイ持ち上げてるけど
スタジオ行ったら、勝手に出すぎちゃうもんねぇ・・・
by ギターオタク。 (2013-06-29 08:47) 

luca

>ギターオタク。さん
昔一緒にバンドをやってたギタリストが、エフェクターボードの
最後段にイコライザーを入れて、スタジオ時に出過ぎる音をカットする
という使い方をしていたのを思い出しました。
どんな機材でどういうシステムを組んでても現場での最終調整は必須ですね。
by luca (2013-06-30 11:54) 

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